月光園短歌サークル

2016年10月の歌会

参加できぬと知らされてゐしが芋煮会の

賑はひの中息子を探す

E.K

釣り教室ベテラン職員添ひくれて

小鯵大漁に大はしやぎする

S.I

突然に麻雀やろうと誘われて

驚きつつも嬉しさのあり

K.H

楽しみの一つとなりし釣り教室

ドライブとなり雨雲にらむ

K.H

髪染めて華やぐ心その足で

秋もの呉服の新作展へ

A.S

「里の秋」こころを込めて歌ひたり

最後のコーラス響けとばかり

A.S

りん鳴らし頭ぺこりと男の子二歳

命つながれて姑の十三回忌

E.K

墓参り大人に交ざる小さき影

合掌真似るもみぢ手まろ

E.K

吾子大河にまだまだ消えぬ水着跡

体に残る努力の証

Y.S

台風の災害少なき庄内の

実り豊かに秋深みゆく

T.S

空のいろ日ごとに秋の色となる

見上げてしばし雲と遊びぬ

T.S

朝顔の終の一花の咲きゐたり

来る夏のため種を残して

S.I

棒稲架の立ち並ぶ田のなつかしき

今は昔の稲田風景

S.I

幼木の無花果ひとつ初もぎす

ほほばる夫の顔をみて嬉し

H.I

摘みとりの日を夢見つつ夫婦して

植ゑる苺の苗五十本

H.I